更新日：2025年11月27日

腹筋がなかなかできない、何回やっても首や腰ばかり痛くなる……。
そんな悩みを抱えている人は、「筋力が足りないから」と自分を責めてしまいがちです。でも実は、腹筋運動がうまくできない理由として最も多いのが “正しいフォームを知らないこと”。つまり、筋肉の問題ではなく“動かし方の問題”なのです。

腹筋運動は、ただ上体を起こすだけの単純な動きに見えますが、実はとても繊細なフォームが必要です。間違った姿勢のまま動いてしまうと、腹直筋に力が伝わらず、代わりに 首・肩・腰 に負荷が逃げてしまいます。これでは腹筋が使われないため、回数をこなしても思うように結果が出ません。

まず多いのが 首を丸めすぎて頭を引っ張ってしまうパターン。両手で頭を抱えるフォームは一般的ですが、力を使って頭を引っ張ってしまうと、首が先に限界を迎えてしまいます。「腹筋より首が痛い」という人は、まさにこのフォームの崩れが原因です。

次に多いのが 腰が反ってしまう姿勢。腰が反った状態では腹筋が伸びず、十分に力が入らないため、上体を起こしているつもりでも実は腰の筋肉ばかり使ってしまっています。すると、終わった後に腰が痛くなる、腹筋に効いている感覚が全くない……といった悪循環につながります。

さらに、起き上がることだけを目的にして 勢いに頼ってしまうパターン もよくあります。反動で体を持ち上げると確かに起き上がれますが、これは筋力ではなく慣性の力。腹筋にはほとんど負荷がかからず、回数を重ねても鍛えられません。むしろ腰を痛めるリスクが高まります。

では、正しい腹筋フォームとはどんなものなのでしょうか？
ポイントは 「大きく起き上がる必要はない」 ということ。おへそを見る程度に軽く上体を丸める“クランチ”で十分に腹筋に効きます。このとき、腰は床に押しつけるようにして反りをつくらず、首ではなく“みぞおちを折るように”動くのが大切なコツ。頭は手で持ち上げるのではなく、あくまで腹筋の力で浮かせる意識を持ちましょう。

腹筋ができない理由は「弱いから」ではなく、「正しく使えていないだけ」かもしれません。
フォームを整えるだけで、驚くほど腹筋運動が変わり、短期間でも効果が実感しやすくなります。力任せではなく、体の使い方を見直すことから始めてみましょう。

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